
横十間川と北十間川が交差するところからほど近い住宅街の中にあるひっそりとした神社、それが「江東天祖神社」です。
地元の方からは「江東天祖神社」より「亀戸天祖神社」という呼び名の方が馴染み深いかもしれませんね。
そんな江東天祖神社を今回はおさんぽしてきました。
「江東天祖神社」の御由緒・御祭神は?
江東天祖神社の御祭神は、伊勢神宮内宮の御祭神としても知られる「天照皇大神(あまてらすおおみかみ)」です。
江東天祖神社は度々火災や震災の被害に遭っており、建立年などの記録は残っておらず、言い伝えによりますと推古天皇の時代(593〜628年)に建てられ、聖徳太子が作った御神像の御神体が祀られていたと言われています。
また、言い伝えはその他にもあり、天正時代(1573〜1593年)に疫病が流行した際、疫病退散のため織田信長公がこの地で流鏑馬(やぶさめ)を奉納したところ、無事疫病を退散できたため、病気を治す神社としても有名になりました。
上述の通り、江東天祖神社は災害に何度も遭っており、1923年の関東大震災の被害にも遭い社殿が焼失してしまいました。
その後再建するにあたり、反対意見も数多くあった中、昭和4年に鉄筋コンクリート造で社殿は建て直され、日本初の鉄筋コンクリート造の社殿となりました。鉄筋コンクリート造のおかげで第二次世界大戦の際には被害を受けずに済んだといわれています。
推古天皇の時代からあるとするならば、江東天祖神社は建立から1400年前後という大変歴史のある神社になります。
「江東天祖神社」の年中行事は?
江東天祖神社で行われる行事は以下の通りです。
月日 | 行事 |
1月1日 | 歳旦祭 |
1月11日 | 鏡開き |
1月15日 | 新成人祈願祭・どんと焼き |
2月3日 | 節分祭(豆まき) |
2月11日 | 紀元祭(建国記念の日) |
2月17日 | 祈念祭 |
2月23日 | 天長祭 |
3月3日 | 桃の節句祭 |
3月10日 | 慰霊祭 |
4月 午の日 | 卯月祭(太郎稲荷例祭) |
5月5日 | 端午の節句祭 |
5月15日 | 団子祭 |
6月30日 | 夏越の大祓 茅の輪神事 |
8月15日 | 平和祈念祭 |
9月16日 | 例大祭 本殿祭 前後に神幸祭・やぶさめ神事・各種神賑行事 |
10月17日 | 神嘗祭当日祭 |
11月15日 | 七五三祭 |
11月23日 | 新嘗祭 |
12月30日 | 年越し大祓 |
中でも9月16日に行われる「例大祭」は注目を集めており、特に「やぶさめ神事」は織田信長公が疫病退散した頃から行われている歴史ある行事になります。
流鏑馬といえば本来は馬から矢を射るものですが、現在は氏子の子供が歩いて矢を射る「こども歩射(ぶしゃ)」のスタイルで奉納しています。
「江東天祖神社」のご利益は?
上にも書いた通り、疫病が流行していた頃、織田信長公が流鏑馬神事を奉納したところ、疫病が治ったことから、江東天祖神社のご利益は「病気平癒」とされています。
「江東天祖神社」の境内社・石碑等
太郎稲荷大神
境内社である「太郎稲荷大神」の御祭神は宇迦之御魂大神(うかのみたまのかみ)になります。
五千円札に描かれている樋口一葉の作品「たけくらべ」や、落語「ぞろぞろ」に出てくる神社になります。
福禄寿社
境内には亀戸七福神の「福禄寿」も祀られています。
亀戸七福神は毎年1月1日〜7日にかけて行われており、社のご開帳もその時期のみになります。
石碑等
境内には、至るところに写真のような童像があります。
また、写真を撮ってくるのを忘れてしまったのですが、東京大空襲の慰霊碑も鳥居をくぐったすぐそばに建てられています。
江東天祖神社の駐車場
江東天祖神社には専用駐車場はありません。
車でお参りに行く方は近くのコインパーキングに止めましょう。
近隣は閑静な住宅街となっております。また、道路が狭いので路上駐車はやめましょう。
江東天祖神社へのアクセス
江東天祖神社は、亀戸駅からはかなり歩きます。
電車で来られる方は押上駅を利用した方が近いですよ。
江東天祖神社はひっそりとしたところにありますが、緑も多く、とても落ち着ける神社です。
御朱印も受け付けてくれますので、希望の方は受付時間内に社務所にお願いしてみてください。
住所:東京都江東区亀戸3-38-35
電話:03-3681-3042
交通:JR亀戸駅 徒歩17分
京成押上線・都営地下鉄浅草線・東京メトロ半蔵門線・東武伊勢崎線 押上駅 徒歩10分
開門:9時〜17時(境内には24時間立ち入り可能)
拝観料:無料
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